今回は少し趣を変えて『日中ゲームビジネスにまつわるコラム』をゲーム大陸オリジナル記事として用意したので紹介したい。
第一回目のコラムは『中国ゲーム企業と仲良くする3つのコツとは?』と題して、中国のゲーム会社と仲良くなる方法について述べている。
何かと悩みの多い日中ビジネスにおいて、問題解決の糸口になれれば幸いである。
中国ゲーム企業と仲良くする3つのコツとは?
それでは早速、筆者が考える『中国ゲーム企業と仲良くするコツ』を紹介したい。そのコツとは以下の3つだ。
【中国ゲーム企業と仲良くする3つのコツ】
1. 『中国人』ということを意識しない。
2. 『中国人』ということを意識する。
3. 仲良くしようと思わない。
3つのコツの具体例として
上に書いた3つのコツを一つずつ紹介していきたい。
1. 中国人ということを意識しない
例えば、外注トラブル。納期が守られない、発注側の仕様変更など、ゲーム業界人であれば誰しも見聞きしたことがあるのではないだろうか。
当サイトの読者の方であれば、実際に当事者として関わられた方も少なくないと思う。
こういった問題が起こった際、どうしても安直に問題の原因を『文化の違う中国人だから、中国企業だから』としがちだが、実際は相手が日本人でも日本企業でも起こる問題が大半だと思う。
なので先ず、『中国人だから。中国企業だから。』という理由で問題が起きているのではない、と強く心に念じることが大事だと思う。
そうして初めて、相手を客観的に見ることができ、問題解決に近づくことができるのではないだろうか。
2. 中国人ということを意識する
相手を理解しようとする時に、『中国人だから。中国企業だから。』というフィルターは外したほうが良い。としたのが、上記の『中国人ということを意識しない』だった。
では、逆に『こちらを伝える』場合においては、『相手が中国人であることを意識』した上で、自己表現した方が距離を縮められるケースが多いと思う。
中国のゲーム業界で蔓延している、ステレオタイプな日本像は『遅い』、『細かい』、『決めない』の3つが合わさったものだ。
初対面でこちらが距離を縮めようと頑張っていても、向こうはステレオタイプな日本というフィルターをかけてこちらを見ている可能性がある。
こうした際に、『相手が中国人であることを意識』した上で、このステレオタイプな日本像を破壊するところから始めると良いのではないかと思う。
3. 仲良くしようと思わない
ビジネスパートナーと言えど、最初から長期的なパートナーに成れるとも成ろうとも思っていない中国企業が多い。
相手を慮って配慮するよりも、相手に求めること、自身が提供できることをオープンにして商談を行ったほうが、結果として打ち解けることができ、仲良くなっているケースがままある。
一番のオススメは?
3つのコツを上記に解説したが、中でも筆者の一番のオススメは2.で解説した『ステレオタイプな日本像を壊す』だ。
筆者がよくやる『ステレオタイプな日本像を壊す』方法は、『相手の目をよく見る、微笑まない。』などといった、所作を中国人に近づける方法だ。
『微笑まない』はこれまで『中国はぶっきらぼうな人が多いな』程度にしか考えていなかったが、5年前に筆者の考えを変える出来事があった。
それは簡単な面識がある程度の中国人との初商談の場で起きた。
面識があるとは言え商談は初めて(かつ、なかなかスケール感のある商談)であったため、日本人的な友好の証である『微笑み』を携えニコニコしていたところ、相手側から『何を笑っているんだ?』と冷静なツッコミを受けたのだ(もちろん、相手は真顔)。
確かに言われてみると、中国人で初の商談からニコニコしている人を見ると、『確実に何か下心があるとしか思えない』と直感的に感じてしまう。
この一件で『微笑み』は決して日中の共通言語ではない、ということに気づかされた。それからというもの、中国人の所作を自分に馴染む範囲で真似するようにした。
そういった中国人的に振る舞う努力もあってか、最近ではよそ者扱いされることが随分と少なくなり、ぶっちゃけ話しなども聞く機会が増えた。
他にも色々な方法で『ステレオタイプな日本像を壊す』方法があると思うので、皆さんも楽しみつつ試してみて欲しい。
今回のコラムが、皆さんの日中ビジネスの発展に少しでも貢献できれば幸いである。また、折を見てコラムをアップしていきたい。
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