中国ゲーム市場でシェアを2分するテンセント(Tencent)とNetEase、『ロードモバイル』の世界的なヒットにより、中国産ゲーム海外進出の雄として成長著しいIGGなどの決算はまだ出ていないが、主だった中国ゲーム系上場企業のQ3(7月~9月)の決算がでてきたのでまとめて紹介したい。
テンセント、NetEaseを除いた最大手は?
2018年のQ3でテンセント、NetEaseを除き、一番売上を上げた中国ゲーム企業は『世紀華通』で、売上高は約373億円、株主に帰属する純利益は約29億円となった。
(キング・オブ・アバロン)
同社は『キング・オブ・アバロン』や『Guns of Glory』といったSLG作品を手がける『FunPlus』を傘下に抱えており、この度の業績は主にFunPlusの活躍によるところが大きい。
調査会社『Sensor Tower』の発表によると、今年の9月までの『キング・オブ・アバロン』の中国以外での累計売上は418億円超、『Guns of Glory』は約236億円と世界的にヒットしている。
中国ゲーム企業売上Top10は?
テンセント、NetEase、IGG、Changyouを除いた中国ゲーム企業のQ3売上Top10は以下の通りだ。
2位の三七互娯は売上高は約357億円、株主に帰属する純利益は約9.7億円となった。
同社は今年から従来の『ARPG+SLG』路線から『全方位展開』へとタイトルラインナップを調整しており、今はその過渡期にある。
既に実績として出てきているのは往年のPCオンラインゲーム『ミュー』のIPを用いたHTML5ゲーム『大天使之剣H5』があり、他にも3タイトル程が月商16億円以上の規模に成長しているという。
(大天使之剣H5)
中国ゲーム企業にリストラの風が吹く中、同社は人員拡張を続けており、今年のQ3までの累計開発コストは約64億円、前年同期比で24%の上昇と積極策にでている。
Q4以降は各社、中国政府のゲーム規制の影響がより色濃く反映されることが予想される。今後も引き続き決算情報をウォッチしていきたい。
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