中国ゲーム企業の海外進出が盛んだ。日本も例外ではなく『荒野行動』、『アズールレーン』など当たり前のように中国企業のゲームがランキング上位に位置している。そんな海外進出に積極的な中国企業の次なる標的となっているのがインドネシアだ。
なぜ今中国ゲーム企業がインドネシアを狙うのか。その3つの理由に迫りたい。
■東南アジア各国のスマホゲーム市場規模は?
まず、『Newzoo』が発表した、東南アジア各国のスマホゲーム市場規模を見ていただきたい。(*2018年は予測値)
(1ドル=110円にて換算)
インドネシアとタイが500億円超と東南アジアの中でもトップクラスの市場規模となっている。成長率でもこの2国は50%以上の高水準であることが分かる。
■中国ゲーム企業がインドネシアを狙う3つの理由とは?
では、本題の中国ゲーム企業がインドネシアを狙う3つの理由を下記する。
【中国ゲーム企業がインドネシアを狙う3つの理由】
1. ユーザー数が多く伸びしろも充分
2. ゲーム課金への抵抗が下がってきている
3. 中国ゲームが得意とするPvPなど対人要素が人気
ユーザー数だが、『Statista』のデータによると2018年のインドネシア市場のスマホゲームユーザー数は4700万人。2022年には8000万人規模にまで成長すると予測されている。
ゲーム課金への抵抗が下がってきている要因として考えられるのは、インドネシア国民の年齢分布だ。インドネシアは平均年齢が30歳と若者が非常に多い。PvPなどの対人戦が好まれており、若さも手伝って課金衝動に耐えきれず課金し、それが課金への抵抗を引き下げているものと考えられる。
インドネシアでは対人戦の中でもMOBAやバトルロワイヤル系など大人数のものが更に好まれている。この傾向は中国でも同じであり、中国ゲーム企業がインドネシアを狙いやすい要因の一つにもなっている。
■インドネシアで一番売れているゲームとは?
インドネシア市場を語る上で、上海の『Moonton』が開発・運営している『モバイル・レジェンド』は避けて通れない。
『モバイル・レジェンド』は昨年5月から16ヶ月連続でインドネシア市場で売上No.1を記録しているゲームだ。月売上が約42億円、DAUも1000万人近くいるという。
この他には、Tencentの『PUBG Mobile』やGarenaの『Free Fire』など対戦要素の強いゲームが人気がある。『ドラゴンネストM』、『リネージュ2:レボリューション』、『ロードモバイル』などのMMOやSLGも人気ジャンルとなっている。
■インドネシア市場は本当にチャンスなのか?
これまでにも中国ゲーム企業はインドネシア展開を行ってきている。ただ、『ユーザーは多いが、質も悪い』状況に直面し、コスト回収もままならず撤退を余儀なくされることが多かった。
今再びインドネシアが注目されているのは、他の海外市場の飽和とインドネシア市場のユーザーの質が改善されてきたことが主な要因だ。
インドネシア市場は新興市場によく見られる『Topタイトルだけが売上が大きく、それ以下は押しなべて売上水準が低い』という歪なピラミッド型の市場売上構成になっていると言うが、東南アジアを積極的に展開している中国企業が、インドネシア市場を狙わない理由は見当たらない。



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引用:http://www.youxituoluo.com/516110.html
翻訳・再編:ゲーム大陸
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