日本でも知名度の高い『盛大ゲームズ』がNASDAQ上場、NASDAQ上場廃止、私有化、など紆余曲折を経て中国国内再上場へ秒読み段階に入ったと中国で報じられている。
中国A株上場企業『世紀華通』はこの度、4470億円の評価額にて『盛大ゲームズ』の実態企業である『盛跃網絡』の100%株式取得を発表した。『盛大ゲームズ』の買収案は現在深セン証券取引所にて審査が行われている。
この承認が下りれば、『盛大ゲームズ』の売上が『世紀華通』の売上の約7割を占めると予想されており、『世紀華通』の主力事業になる。
■盛大ゲームズの親会社『世紀華通』とは?
盛大ゲームズの親会社である『世紀華通』とはどんな会社なのか。以下に概要を記載する。
社名:浙江世纪华通集团股份有限公司
法人代表:王苗通
資本金:218億888万円(145,922.2653万元)
主な事業:自動車製造業
上場時期:2011年7月
時価総額(9月21日):7114億円
親会社の『世紀華通』の主な事業は自動車のパーツをメーカーに卸す製造業でゲームとは縁遠い業態だ。ただ、2014年からゲーム企業の買収を複数行っており、『盛大ゲームズ』もその流れを汲んでいる。
2017年1月に『盛跃網絡』の90%の株式を取得しており、従前より『盛大ゲームズ』の100%小会社化を進めていた。
■盛大ゲームズの業界ランキングは?
この度の発表に合わせて、『盛大ゲームズ』の16年、17年の純利益が公表された。
【盛大ゲームズ純利益】
16年:238億円
17年:261億円
この純利益額は中国ゲーム企業の中でもTop5に入る数字だ。
(中国企業Top50はこちら。【保存版】18年上半期中国ゲーム企業Top50)
■盛大ゲームズ今後の純利益予測は?
同じくこの度公表された『盛大ゲームズ』の純利益予測は以下の通りだ。
【盛大ゲームズ純利益予測】
2018年:300億円
2019年:375億円
2020年:450億円
この規模はTencent,NetEaseに続く3番手群の中でも少し上位に位置する。予測どおりこの数字が達成されると『37』や『Perfect World』など他社の業績にもよるが、『盛大ゲームズ』がNo.3の座を手にするかもしれない。
■盛大ゲームズの評価額は業界水準より低い
『盛大ゲームズ』の資産総額は4650億円、評価額は4470億円とされている。2018年4月30日を基準日としたPERは20.67倍、PBRは2.72倍で、業界平均値のPER37.41倍、PBR3.7倍と比べて低い水準となっている。
『盛大ゲームズ』と同規模の『37』はPER33.07倍、PBR5.58倍、『Perfect World』はPER29.43倍、PBR5.01倍となっている。
■今後の道のりは?
この一年中国国内でゲーム系の上場企業が無いことからも、『盛大ゲームズ』の中国国内上場は大きな注目を集めている。ただし、未解決の訴訟案件が複数残っているなど、上場への道のりは平坦ではないとも報じられている。
規制など厳しい情報が大きなか、久しぶりのゲーム系大型上場となるか、続報があり次第随時ゲーム大陸でも紹介していきたい。



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引用:http://youxiputao.com/articles/15980
翻訳・再編:ゲーム大陸
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