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【インタビュー】bilibili副総裁インタビューから見えた中国2次元スマホゲームが抱える問題とは?

インタビュー

中国のゲームメディア『遊戯葡萄』が『bilibili』副総裁の張峰氏にインタビューを行った。日本でも『崩壊3rd』や『アズールレーン』を始めとした中国2次元スマホゲームがヒットを記録し、同ジャンルの中国スマホゲームの日本進出が勢いを増している。

今後の中国2次元スマホゲームの趨勢を予測する上で同氏へのインタビューは一読の価値があるだろう。インタビュー内容は多岐に渡るため、内容を限定・抜粋、要約したかたちで紹介するが、そのエッセンスだけでも伝わると幸いである。

中国2次元は良作不足!開発費も高騰

遊戯葡萄(以下、問):今年の2次元スマホゲーム市場の変化をどの様に感じていますか?

張氏:良いタイトルが非常に不足している。それは『FGO』や『崩壊3rd』など長期タイトルのDAU・売上の復調からも見て取れる。

中国2次元ゲーム市場はもはや真新しさだけでは勝負できない。ゲームの本質を捉え、実力で勝負する時代、ゲームの工業化の時代になった。

ユーザーの目線が高くなり、求めるられるゲームのレベルが上がった。真新しさよりもゲームの本質で競争する流れは良い傾向だと思う。

問:直近1年でどれくらいのタイトルをテストしましたか?

張氏:700~800タイトルくらい。主に独自のスタイルを持った2次元タイトルとなるが、この内の10%程度が一定レベルに達しているタイトルだと思う。

bilibiliがPS4,Switch,Steam向けに配信を行うインディ系ADVゲーム『妄想破綻』

問:トップレベルのタイトルを開発するとなると開発費用はどのくらい必要ですか?

張氏:数億~10数億円は必須。プラットフォームや既存のリソースを上手く活用すると3億円以内で開発できる可能性も無くはないが、良いタイトルを開発するには少なくとも5億円以上もしくは更に多くの費用が必要になる。

市場には既に16億円超えの開発費を投じたゲームも出てきている。ただ開発費を投じれば良いというものではない。

2次元ゲーム市場はまだ独占されたわけではないので、目標を明確にし利益を確保する作り方もできる。

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開発費高騰を避ける方法論とは?

問:2次元ゲームの開発チームは特にゲーム体験のブラッシュアップを行う能力が欠けていると思います。

張氏:その通りだ。それはゲームの工業化の一部分だと言える。ゲーム開発をクリエイティブ能力と工業化能力の2つに分けると、開発チームはクリエイティブ能力を優先する傾向にある。

クリエイティブ能力自体まだ足りていないが、工業化能力は補強することができると思う。

問:『アークナイツ(明日方舟)』が業界に一石を投じました。次はどの様なタイトルがこの流れを汲むと思いますか?

張氏:高クオリティである事はもちろん必要だが、盲目的にクオリティ勝負をすると、お金、人、時間の競争に陥る。この戦いをして勝てるのはごく少数の開発チームだけ。

なので、この様な過酷な勝負を避け、スタイルの差別化を図ることが必要。

グラフィックを例に挙げると、正統進化と言われるようなグラフィックの精緻化を目指すと開発コストは高騰する。これに対しスタイルの差別化、例えばドット絵、中国風、水墨画風などを取り入れることでコストを抑えることができる。


bilibiliが配信予定の『我的勇者』

張氏:この様に角度を変えることでチャンスはより多くなる。他社がUnreal4を使っているからと言ってUnreal4を使う必要はない。

ゲームプレイも同じで、我々は『2次元プラスアルファx〇〇モデル』を重視している。『2次元プラスアルファ』に該当するのはコンテンツ、設定、パッケージ等で、『〇〇モデル』に該当するのは成熟したゲームサイクルとなる。

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張氏の発言や今の中国2次元スマホゲーム市場の概況から、以下のポイントが浮かび上がってくる。

1.トップタイトルのレベルが上がった。それに応じて開発費も高騰している。
2.ユーザーの目が肥えてきた。ゲームの面白さが求められている
3.業界内外の要因から市場で成功を収めうる新規タイトルが減った

これら現状を踏まえ、今後どの様な変革が生まれてくるのか。今後の動向が楽しみである。

また、同氏のインタビューに興味を持たれた方は、中国語にはなるがこちらから原文をチェックしてもらいたい。


中国ゲームについて話したくなったら:

公式ツイッター:@Game__Tairiku
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