日本でも中国産2次元ブームの火付け役となった大ヒット作『アズールレーン』の開発会社『厦門勇仕網絡技術股份有限公司(以下、勇仕網絡)』が中国店頭市場である『新三板』に上場申請を行った。
『勇仕網絡』の主な収益源は『アズールレーン』で、現在に至るまでの総売上として約134億円を記録しているという。
アズールレーンの各国運営データは?
この度の店頭市場『新三板』上場に際し、『アズールレーン』の各国の売上やアクティブユーザー数などの運営データが開示されたので、以下に紹介したい。
2018年上半期のアクティブユーザー数は中国が約650万人、日本が580万人と若干の開きがあるが、当期間の新規登録者数を見ると、ほぼ開きが無いことが分かる。
注目すべきはARPUの違いだろう。中国では450円程度であるのに対し、日本は約940円と高い水準になっている。
そうしたこともあり、日本での2018年上半期の売上総額は約53億円と中国の29億円を引き離すかたちとなっている。
中国ゲーム会社の収益構造は?
『アズールレーン』に関しては、あまり表に出ない情報を見ることができた。
では、中国のゲーム会社が創業当初から大ヒット作を生み出すまでの売上と利益はどうなっているのか、見てみたい。
『アズールレーン』は2015年にdemo版制作に着手、17年5月に中国版リリースとなった。
上記業績情報からも分かる通り、リリース前の16年度は通年の売上が約300万円、純損益は約800万円と厳しい状況にあったことが伺える。
同時に開示されている『アズールレーン』のライセンス契約書の経済条件を見てみると、中国のパブリッシャーである『bilibilli』からは約4800万円の契約金、日本のパブリッシャーである『Yostar』からは約1280万円の契約金で契約している。
レベニューシェアの比率はプラットフォーム手数料を差し引いた後の30%~35%となっており、中国のデベロッパーは基本的に自己資金でゲームを作り、パブリッシャーにライセンスするビジネスモデルとなっていることが裏付けられている。
中国店頭市場『新三板』上場を契機に『勇仕網絡』から、『アズールレーン』を超えるような素晴らしいゲームが世に出てくる日が楽しみである。
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引用:http://www.youxituoluo.com/516736.html
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