先日紹介したApp Annieの4月中国App StoreダウンロードランキングTop30に18タイトルがランクインするなど、中国でもハイパーカジュアルゲームの競争が激しくなっている。
中国ゲーム市場における絶対王者とも言えるテンセントはこの市場に対しどの様なアプローチを行うのか。最近ダウンロードランキングでTop10を維持している『班主任模拟器』がそのヒントになりそうだ。
中国10大媒体は?
ハイパーカジュアルゲームは『アーチャー伝説』のようなアイテム課金型とのハイブリットモデルも出てきているが、広告モデルが主流であるため、低単価でユーザーを獲得することが重要だ。
広告計測ツールを提供する『App Growing』が発表した2020年Q1中国メディア出稿量10大媒体は以下の通り。(ゲーム、非ゲーム各業界からの出稿量。)
出所:App Growing
10大媒体の内訳は、ByteDance系列が5つ、テンセントが『QQ』『优量広告』『QQ浏览器』の3つ、Baiduが2つとなっており、App Growingの統計ではByteDance系列が多くを占めるが、テンセントも充分なユーザープールを確保していることが伺える。
テンセント広告は協業モデルでアプローチ
『テンセント広告(腾讯广告)』はアプリデベロッパーに対し、協業モデルを発表しており、パートナーとして認定されると、テンセント広告の個別収益化プラン、素材提供、資金援助など各種サポートが受けられるという。
(テンセント広告が発表した協業モデルサポート内容)
5月2日から18日までの2週間超に渡り、中国AppStoreダウンロードランキングでTop10を維持しているPapaboxのFind it+放置系のカジュアルゲーム『班主任模拟器』がこのサポートを受けていると中国ゲームメディア『遊戯葡萄』が報じており、同作のヒットを皮切りに、今後テンセント広告の協業モデルは拡大すると見られている。
(『班主任模拟器』)
盛り上がりを見せる中国ハイパーカジュアルゲーム市場への一手として、自社媒体の膨大なユーザープールを活かしたアプリデベロッパーとの協業モデルで、テンセントは市場を更に拡大させようとしている。
10大媒体の半数を占めるByteDanceがハイパーカジュアルゲーム領域では先行してシェアを持っているが、今後市場規模を拡大させながら、テンセントがシェアを奪うのか、それともVoodooと言った海外勢が巻き返すのか、今後の動向に注目したい。
関連情報
ハイパーカジュアルゲーム関連記事:こちら
遊戯葡萄記事:こちら
App Growingレポート:こちら
『班主任模拟器』TapTapページ:こちら
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