QuestMobileが2026年4月21日に公開した「2026年Q1 AIアプリ市場インサイト」によると、2026年3月時点でAIアプリの月間アクティブユーザー(MAU)は4.46億人に達した。ByteDance傘下の豆包(Doubao)・Alibaba傘下の千問(Qwen)・DeepSeekの上位3アプリだけで合計6.38億人規模となり、業界全体でユーザー数と利用頻度がともに上昇している。競争は普及期から定着・収益化を問われる「第2フェーズ」へ移行しつつある。
4.46億人到達:加速度的な拡大が続く
2025年11月にAIアプリの利用者数は急拡大フェーズに入り、2026年3月時点で合計4.46億人に達した。2025年11月比で約1億3495万人増、増加率43.4%となった。

利用習慣が定着:1日あたりの使用頻度と時間が急伸
規模の拡大と並行して、実際の使われ方も変化している。2026年3月のAIアプリ全体の月間平均利用回数は87.1回で、2025年11月比36.9%増。月間平均利用時間は173.3分と同30.3%増となった。単なる試用から日常的な利用習慣への移行が数字に表れている。

ユーザー層が拡大:高齢・地方ユーザーが流入
2026年3月時点で男性ユーザーの割合は64.6%と前年同期比4.5ポイント上昇し、ユーザー数換算で1.2億人増加した。また、60歳以上のユーザー比率が1.7ポイント、地方(三線以下都市)ユーザー比率が2.4ポイントそれぞれ上昇し、規模では1660万人・9126万人の増加となった。若年層が中核を維持しながら、高齢者・地方ユーザーへの二方向拡大が進んでいる。

春節の紅包施策が成長の分水嶺に
Q1の成長を牽引した最大の要因は春節期間の紅包(お年玉送金)施策だった。豆包・千問・元宝の3サービスがこの期間に合計1.3億人のユーザーを新規獲得し、AIアプリ利用者層の構造的な転換点となった。
各社の春節戦略:
- Alibaba(千問):購買体験と連動し、日常消費の中にAIを組み込む
- ByteDance(豆包):動画コンテンツとデバイス連携による没入体験
- Tencent(元宝):WeChatの社交ネットワークを活用したAI普及

豆包はQ1にアクティブユーザーが1億人増加。千問は1.26億人増加し、2025年11月時点の6位から2位へ大きく順位を上げた。
春節後の「ふるい」:DAUが実力値を示す
春節の祝日効果が落ち着いた後、各アプリのDAU(日次アクティブユーザー)が実力値を示す指標となった。QuestMobileによると、春節ピーク後の落ち着き期において:
- 豆包:DAU約1.4億人を維持
- 千問:DAU約3000万人を維持
- 元宝:DAU約900万人を維持

豆包の月間平均利用回数は54.8回と前年同期比22回増。次いでDeepSeek(41.7回)、快対AI(27.6回)が続く。
2026年3月 AIアプリ ユーザー規模ランキング

QuestMobileのデータによると、MAU上位3アプリは次のとおり:
- 豆包(Doubao):3.45億人
- 千問(Qwen):1.66億人
- DeepSeek:1.27億人
次の競争軸:AIエージェントのエコシステム構築
報告書はAI競争の次段階として「Clawエージェント」のエコシステムの重要性を指摘している。現在は対応スキル数・開発者数・利用実績を指標とした規模拡大フェーズにある。ネットワーク効果は蓄積中だが、利用品質やAIとしての能力という観点ではまだ発展途上だとしている。
各社の方向性:
- 豆包:視覚系EC連携に注力
- 元宝:ビジネス・ソーシャル用途に特化
- 千問:生活サービス全般への広がりを優先
まとめ
2026年Q1の中国AIアプリ市場は、春節の紅包施策を契機に「試用」から「日常的な使用習慣」への転換が起きた。豆包・千問・DeepSeekの三強体制は固まりつつあるが、春節後の定着率に差が出ており、ユーザー数よりも利用頻度・滞在時間が競争力を測る指標として重要性を増している。次の競争の舞台はAIエージェントのエコシステム構築であり、OSからアプリ、クラウドまでを巻き込んだ包括的な戦いへと移行しつつある。
関連情報
参照元:こちら
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