中国政府のゲーム配信許認可『版号』の規制に大きな動きがあった。
中国の国営テレビ放送局である中国中央電視台(CCTV)が12月7日のニュース番組にて報じた内容によると、版号審査の補助的機関として『網絡遊戯道徳委員会』が設立されたと言う。
同委員会はオンラインゲームに道徳的観点から評価を行い、オンラインゲームの管理監督を行う政府機関に参考として評価結果を提供するという。
版号審査の補助的機関の設立
この『網絡遊戯道徳委員会』は、中国共産党の思想や路線の宣伝、教育、啓蒙を担当するプロパガンダ機関である『中国共産党中央宣伝部』の指揮の元、設立されたという。
同委員会は政府関係機関、専門機関、メディア、業界団体などの専門家が中心となり組成されており、オンラインゲームが及ぼす社会道徳的な問題を解決するため、事前に道徳的観点から評価を行い、管理監督を行う政府機関に参考として評価結果を提供することを目的としているという。
早くも20タイトルに対し厳しい評価を下す
CCTVの報道によると『網絡遊戯道徳委員会』は初回の評価結果として20タイトルのゲームに対し道徳的な問題ありとの評価を下している。
この結果を受けて、政府関係機関は11タイトルに対し運営会社に対応を求めるとしている。また、他9タイトルに関しては批准を行わないとの決定を下したという。
今回のCCTVの報道ではこの20タイトルの具体的な名称は公開されなかった。
今後の版号審査はどうなるのか?
今回の報道により明らかになった『網絡遊戯道徳委員会』はオンラインゲームの許認可を司る政府機関主導で設立されており、ゲーム配信許認可『版号』審査に直接的な影響を与えることになりそうだ。
職責からすると『版号』審査の補助的機関であると考えられるが、『版号』審査に与える影響は大きく、場合によっては『道徳的影響』といった項目が『版号』審査に加えられ、同委員会の評価結果が参考として活用される可能性も考えられる。
ただし見方を変えると、新プロセス策定に際し、審査が停止してしまっている『版号』の審査再開に向けた大きな一歩と見ることもできる。
中国ゲームメディアでは、今回のCCTVの報道を受けて、年末に毎年開催される『ゲーム産業年会』にて『新しい規定が発表される!?』との噂話が真実味を帯びてきたのではないか。とも報じている。
年の瀬も迫りくる中、続報がまだ出てきそうな気配があるので、情報が入り次第、随時紹介していきたい。
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引用:http://youxiputao.com/articles/16653
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