中国大手IT企業・テンセントは2024年7月に発表した『2024年腾讯可持续社会价值报告(テンセント持続可能な社会価値報告書（2024年版）)』において、グループ本部における従業員の構成・離職率などの詳細データを明らかにした。
今回のレポートでは、同社の本部に所属する従業員（正社員・顧問・インターンを含む）のみを対象としており、子会社および連結子会社の従業員は含まれていない点に注意が必要だ。
本部従業員は58,350人、うち正社員が約9割
先ずは同レポートの従業員構成に関する表を日本語化しているので確認いただきたい。
同レポートによると、2024年時点でテンセント本部の従業員数は 58,350人となっている。このうち 正社員は55,460人、その他の雇用形態（顧問・インターンなど）は2,890人となっている。
年齢構成を見ると、ボリュームゾーンとなっているのは 30〜50歳の層（39,549人） で全体の約68％を占めており、次いで 30歳未満（18,415人） が約32％、50歳以上は386人と少数にとどまる。
また正社員＝終身雇用ではない点にも留意したい。
離職率は21.7％→14.3％に改善、若年層流出に歯止め
注目すべきは、従業員の離職率が大幅に改善している点だ。2022年には 21.7％ だったが、2023年に 17.2％、そして2024年には 14.3％ まで低下している。
特に 30歳未満の離職率は23.6％から16.1％へ と大きく改善しており、若年層の人材確保と定着に向けた取り組みが一定の効果を上げていると見られる。
一方で、50歳以上の離職率は21.0％と上昇傾向にある。
女性従業員と管理職の構成
2024年の女性従業員数は 16,878人。前年度（16,311人）より微増したが、2022年の17,635人と比較すると減少している。
また、女性管理職の割合は 24.5%〜24.9%の範囲で安定しており、依然として男性中心の構造が続いていることも読み取れる。
グループ全体の従業員数は11万人超
なお、テンセントのグループ全体（本部、子会社、連結投資会社を含む）の従業員数については、2024年4月に発表されたアニュアルレポートにて、2024年末時点で110,558人に達している旨が述べられている。
関連情報
『2024年腾讯可持续社会价值报告(テンセント持続可能な社会価値報告書（2024年版）)』：こちら
テンセント2024年アニュアルレポート：こちら
