2021年7月10日、中国の独占禁止法(反垄断法)を管轄する国家市場監督総局(国家市场监督管理总局)はテンセントが当局に申請していた、中国ライブ動画大手『HUYA(虎牙)』と『DouYu(斗魚)』の合併案を独禁法に違反するとして合併禁止の決定を発表した。
今回の決定により、『HUYA(虎牙)』と『斗魚(DouYu)』の合併は失敗に終わったことになる。
■国家市場監督総局が発表した合併禁止の根拠
・テンセントはオンラインゲーム市場のシェアを40％以上有している
・HUYAはゲーム系ライブ動画市場のシェアを40％以上有している
・DouYuはゲーム系ライブ動画市場のシェアを30％以上有している
・両者が合併するとゲーム系ライブ動画市場のシェア70％を有する企業となる
・合併後の企業をテンセントがコントロールすることで、ゲーム系ライブ動画市場で支配的な立場になりえる
・また、テンセントはこれによりゲーム業界全体に自社のサービスだけに閉じた環境を構築できることになる
・これはゲーム業界の健全な発展と消費者の利益を損なうことに繋がる
出所：国家市場監督総局HP
国家市場監督総局はこの決定に際し、関係政府機関、業界協会団体、有識者、同業者、消費者、テンセント、の多方面から意見を募り検討した結果、テンセントが独禁法に抵触しないよう各種条件をつけていたが、それでも上記懸念が残るとして、『HUYA』と『DouYu』の合併案を却下した。
当記事まとめ
■まとめ
・テンセントによるHUYA、DouYuの合併は独禁法違反で禁止
・ゲーム業界におけるテンセントの支配的地位を懸念
・テンセントは条件を付けるも却下
関連情報
国家市場監督総局の発表：こちら
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