中国のゲームデベロッパー「Game Science（游戏科学）」が2024年8月20日に発売した「Black Myth: Wukong（黒神話：悟空）」の全プラットフォームでのソフト販売本数が1000万本を突破したとWeiboやXなど各種SNS公式アカウントで発表した。
また、同投稿の画像にて全プラットフォームでの同時接続者数が300万人を突破したことも発表している。
筆者も20年近く中国のゲームデベロッパー、パブリッシャーで仕事をしてきたが、実際にこの作品をプレイしてみて、中国ゲームの現在地に対し感じ入るものがあった。
この思いは、中国ゲーム業界関係者やゲームファンの間ではより強く感じられており、中国初のAAAタイトルとの呼び声も高く、Weiboでも連日トレンド上位に入るなど社会現象にもなっている。
同作の盛り上がりは、各メディアで報じられている通りなので、ここではWeiboのキーワードAIまとめ機能「智捜」のサンプリングデータを自動翻訳にて紹介したいと思う。
分析期間：24年8月18日～23日
概況：
『黒神話: 悟空』は、注目を集める国産の3Aゲームであり、中国の歴史文化、特に山西省の豊かな古建築の景観を深く掘り下げることで、プレイヤーからの支持を得ています。ゲームは孫悟空の伝説的なスキルと多様な戦闘戦略を融合し、独特の体験を提供しています。いくつかの議論や技術的な課題、そして一部のユーザーによる不適切な発言などの問題もありますが、世界的な成功を収め、東洋文化の魅力と革新の力を示しています。新しいプレイスタイルの導入や今後のアップデートにより、このゲームはプレイヤーの探索意欲を刺激し続け、関連製品市場の発展も後押ししています。
(*Weibo「智捜」にまとめられた概況を自動翻訳しています)
ネガポジ分布：
各項目の定義にもよるのでラフな分け方になるが、ざっくりポジティブが全体の74％、ネガティブが26％となっている。話題作とあってポジティブな話題が多く占めつつも、ネガティブな話題も少なからず発生している状況だ。
ワードクラウド：
口コミ（代表的観点）：
1.『黒神話: 悟空』は、『西遊記』原作との関連や女性キャラクターの扱いをめぐり、広範な議論を引き起こしました。一部のネットユーザーは、この作品を不適切なプロモーションや女性蔑視と非難し、他のユーザーは中国文化の包容性や技術的な成果を強調しています。著名人の参加、性別バイアス、女性ボスのイメージへの関心が話題の中心となりました。ゲームは高い評価を受けていますが、多様性や包容性の問題、ハードウェアの制約によるユーザー体験の悪化という課題にも直面しています。開発チームへの女性蔑視の指摘と女性プレイヤーからの支持が対照的であり、ネット上で異なる意見が激化しています。また、不適切な発言やプロモーションがプレイヤーの不満を引き起こし、国際市場でも称賛と批判が混在し、政治的要素や性差別の問題も関わっています。
2.『黒神話: 悟空』は、その高画質、華麗なビジュアル、革新的なデザイン理念により、プレイヤーから広く好評を博し、高い関心を集めています。プレイヤーは、ゲームの美しいグラフィックを評価し、試す価値があると考え、登場キャラクターや要素にも賛辞を寄せています。ゲームの難易度や海外での低評価に対する不満を抱くプレイヤーもいますが、総じて、『黒神話: 悟空』は中国ゲーム業界の誇りであり、技術と芸術の結晶として、多くのプレイヤーがその美的デザインと高品質な体験に熱意と愛着を持っています。
3.一部のネットユーザーは、穆婷婷（ムー・ティンティン）による『黒神話: 悟空』の評価を批判し、彼女の表現力や論理に欠陥があり、実際にゲームを体験していないのに過激な称賛を行ったとしています。この発言をきっかけに、関連するゲームブロガーのフォローを解除することを検討する人もおり、また、穆婷婷の評価をユーモアで皮肉るプレイヤーもいます。これに対し、穆婷婷はなぜこれほど多くの議論が巻き起こったのか理解できないとし、自分の立場を堅持すると述べています。
4.『黒神話: 悟空』のプレイヤーたちは、レベルアップ、資源収集、装備の組み合わせなどの実際のプレイ経験を共有し、ゲームの挑戦に対する攻略法を議論しています。彼らはまた、ゲーム内の特徴的なシステムである丹炉（錬丹炉）や座禅ポイントについても注目し、視覚効果の最適化に関する提案を行っています。一部のプレイヤーは、高級オーディオ機器を使用してゲームの音響効果を体験し、ゲームのストーリーや自分なりの解釈について意見を述べています。特に、アメリカ風に改編されたストーリーに対する意見が目立ちます。また、プレイヤーはゲームの高品質な音楽制作と文化的価値に感謝し、ゲームの売上状況にも注目しています。その中には、「黒神話：ダイヤモンド悟空」という言及もあり、夜間のプレイ体験やリラックス効果についても共有されています。最後に、観光プロモーションに関連する可能性のある情報も間接的に『黒神話: 悟空』に触れており、特定の場所でゲームの楽しさを味わうことを推奨しています。
5.分析によれば、男性消費者は決して消費能力が低いわけではなく、彼らは短期的で即時満足を得られる消費パターンを主に持ち、興味や趣味に資金を投入する意欲が高いことが示されています。『黒神話: 悟空』の成功例は、男性の強力な購買力を示しており、特にゲームや関連製品の分野で精神的な消費の増加傾向を反映しています。この現象は、異なるグループ間の消費嗜好の共通性と、男性の消費能力の向上を示しています。
6.『黒神話: 悟空』の実体版コレクターズエディションは、世界中で広く注目と関心を集めており、特に北京のプレイヤーである朱氏が初めて手にしたことで、多くの人々の羨望と期待を引き起こしました。豪華なコレクションセットの独特なデザインと文化的価値は高く評価され、朱氏もこのゲームが中国初の3Aタイトルであることの重要性を強調しています。それは、高品質な国産ゲームに対する中国人の期待を表し、中華文化の特色を体現しています。多くのプレイヤーが、この実体版を世界で最初に手にした喜びを共有し、待ち時間に期待感を抱きつつ、ゲーム内容の深い分析と解釈を行っています。
7.一部のネットユーザーは、ゲームコミュニティ内の不適切な発言や女性プレイヤーの無視により、『黒神話: 悟空』への興味を失いました。
8.『黒神話: 悟空』は、東アジア文化を代表するキャラクターである孫悟空の核心的価値観—権威と不正に対する反抗の精神—を見事に表現し、国内外で広く賞賛されています。この作品は、東洋文化が西洋の強勢文化に反撃するものと見なされており、特に背景を持たない猿が天界に挑戦するというキャラクター設定が注目を集めています。また、この作品が東洋の孫悟空の物語をどう表現しているかに対しても高い評価が与えられており、中国文化と現代文化の融合の模範とされ、中華文化の魅力を示しています。
9.『黒神話: 悟空』には、中国の文化的要素が豊富に取り入れられており、特に蜘蛛精（蜘蛛の妖怪）のストーリーラインを通じて、中国古代の理想的な恋愛観が表現されています。
10.市場分析では、『黒神話: 悟空』のSteamでの売上が2000万本に達する可能性が予測されており、これにより年間ベストゲームの一つとなり、関心と議論を引き起こしています。
(*Weibo「智捜」にまとめられた代表的観点を自動翻訳しています)
