2007年にNHN Japanからスピンアウトして中国・大連に設立したNHN STは、ゲーム運営事業から開発、QA、ローカライズ、クラウドサービスまでワンストップでサービスを提供している。
9割近くがバイリンガルと話す、同社CEOの崔氏と日本事業責任者の蔡氏が語る、NHN STの強みとは?
中国内資の運営会社も設立
(NHN ST 代表取締役社長 崔 有喆 氏)
ゲーム大陸:先ずは自己紹介をお願いいたします。
崔 氏:NHN STの代表取締役社長を務めております崔 有喆です。どうぞ宜しくお願いいたします。
蔡 氏:NHN STで日本事業の責任者を務めております蔡丹です。どうぞ宜しくお願いいたします。
(NHN ST 日本事業責任者 蔡丹氏)
ゲーム大陸:NHNさんと聞くと『#コンパス 戦闘摂理解析システム』といったゲーム事業会社さん、というイメージが浮かびますが、大連に小会社として設立された『NHN ST』の目的を教えて下さい。
崔 氏:元々はNHN Japanから2007年にスピンアウトして、中国の大連に設立した事業サポート専門の小会社としてスタートしました。
NHN ST設立当初はNaver関連の検索事業を支援していましたが、2009年にハンゲーム(現在:ハンゲ)のゲームテスト、ゲームマスター、カスタマーサポートといった運営業務をNHN STに移管し、対応してきました。
(NHN ST社内風景)
ゲーム大陸:なるほど。スマホゲームに関連する事業は行われているのでしょうか?
蔡 氏:はい。スマホゲームにおいては、日本・中国・台湾向けのスマホゲームの運営実績もあります。
特に近年、中国のゲーム市場が飛躍的に成長していて、世界に注目されていますよね。この流れを受けて、弊社では2016年に『RedBean Entertainment』という中国法人の子会社を設立し、中国向けにスマホゲームのパブリッシング事業も展開しています。
現在では6タイトルの運営実績があります。
ゲーム大陸:なるほど!日本に親会社がある会社さんが中国で実質的に直接運営を行える、というのはありがたい話しですね。
蔡 氏:そう言っていただけると嬉しいです(笑)。中国でのゲーム運営には版号をはじめ、日本とは異なる法律や規制がありますからね。『RedBean Entertainment』ではプロモーションや法律等様々な面において中国に特化したプロフェッショナルサービスを提供しておりますので、何かお困りのことがあれば気軽にご相談いただければと思います。
ゲーム大陸:既に6タイトルの運営実績をお持ちとのことですが、具体的なタイトルを教えていただくことはできますか?
蔡 氏:はい。これまでは中国と台湾で合計6タイトルをリリースした実績があり、『クルセイダークエスト』などの人気タイトルがあります。また、日本で人気の高い『#コンパス 戦闘摂理解析システム』の中国進出の支援も行いました。
ゲーム大陸:おお。最近上場された『X.D』さんが中国パブリッシャーだと思いますが、その裏側というか、各種サポートを行われていたのですね。
蔡 氏:はい。そうなりますね。
ゲーム運営以外は『アウトソーシング』『IT開発』を事業展開
ゲーム大陸:パブリッシング事業以外のNHN STさんの事業を教えて下さい。
蔡 氏:先ほどお話ししました、ゲームパブリッシング事業の他に『アウトソーシング事業』と『IT開発事業』があります。
『アウトソーシング事業』は弊社が持っている10年以上のオンラインゲーム・サービス運営の経験を活かして、日本・韓国・中国・台湾向けの運営企画から開発・QA、更にはローカライズまで、各国における幅広いサービスのワンストップサービスを提供しています。
またこれまでのノウハウを活かして、お客様のゲームサービスにかかるトータルコストの削減や、タイトルの安定した長期運営、ユーザー様の満足度向上など社会貢献のお手伝いができればと思っております。
(NHN ST社内風景)
『IT開発事業』は主にHangameのゲーム・WEB開発サポートやSIシステムなどの業務を行っていますが、近年はe-commerce市場の拡大に伴い、EC関連の開発業務にも注力しています。
また、NHNグループの独自の技術力で構築した都市型のデータセンターを活用し、“TOAST Cloud”、“TOAST CAM”、“TOAST Drive”などのクラウドサービスも提供しています。
ゲーム大陸:なるほど。大連という日本語人材が豊富な都市に拠点を設けられているので、日本語でのやりとりなど、コミュニケーション面でも負担が少なくて済みそうですね。
IT開発事業でもNHNグループ独自の技術力を駆使されているとのことですが、お話しいただきました3つの事業は外部の企業に対しても行っている。という理解で良いでしょうか?
崔 氏:はい。正にその点を強調していただければと思います(笑)。シンプルにお答えすると、NHNグループの事業サポートとして蓄積してきたノウハウを、『パブリッシング事業』『アウトソーシング事業』『IT開発事業』というかたちで、外部の会社様に提供しています。
(NHN ST社内リフレッシュスペース)
ゲーム大陸:仕事をお願いした際のコミュニケーション言語が気になるのですが、御社内に日本語スピーカーの方はどのくらいいらっしゃいますか?
崔 氏:大連では日本企業が多く、他の中国の都市と比べ、日本語人材が圧倒的に多いという背景があります。日本だけではなく、韓国業務もやっているので、弊社の90%以上にあたる180名超がバイリンガルで、日本語か韓国語が話せる状態です。
また、日本人社員も20名程度在籍しておりますし、韓国人や台湾人のスタッフもおります。
ゲーム大陸:それは凄いですね。今後更に人員を増やしたりされるのでしょうか?
崔 氏:はい。この度、外部企業様とのお取り組みを強化・拡大することを弊社の戦略として定めました。お客様のニーズ増大につれ適宜人材も増やしていく予定です。
ゲーム大陸:中国に拠点を持たれている会社さんとはWechatでのやり取りが多くなりますが、御社とはどの様な方法でコミュニケーションを取ることができますか?
蔡 氏:そうですよね。中国はほぼ100%Wechatですからね。正式なやり取りはメールを使っておりますが、日常のやりとりなどは弊社に日中専用回線もありますので、お客様のご要望に合わせてLINEやFacebookなど各種メッセンジャーにも対応可能です。
ゲーム大陸:なるほど。ちょっと突っ込んだ話しになりますが、『アウトソーシング事業』に関するところでお話しいただいた『トータルコスト削減の実現』ですが、いわゆるオフショア的な感じで日本国内よりも安価にお仕事をお願いできる。と考えて良いのでしょうか?
崔 氏:はい、そうです。中国の人件費は日本よりも安いので、コストだけ考えれば削減に繋がります。ただ、品質が一番大事だと思っているので、『安かろう悪かろう』ではなく、『この高品質で、この価格!?』と喜んでいただけるよう努力しています。
ゲーム大陸:なるほど。それでは、最後に日本のゲーム業界関係者に一言お願い致します。
崔 氏:NHN STの2020年の戦略目標は外部企業との連携を強化することです。NHNの経験とテクノロジーを駆使して、日本と中国のゲーム企業様のお役に立てればと思っておりますので、今年もどうぞよろしくお願い致します。
蔡 氏:私個人の目標は日本のゲーム業界でたくさんの方と知り合って、コミュニケーションを取りながら、何か新しい事業が一緒にできればいいなと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。
関連情報
お問合せ先:蔡 丹 ( dl_stsns@nhn-st.com )
NHN STホームページ:http://www.nhnst.com
NHN ST中国ゲーム事業詳細:https://lnk0.com/Nh0wZl
公式ツイッター:https://twitter.com/nhn_cn