中国ゲーム業界の給与水準など人材需要に関するレポートを、中国ゲーム市場の調査を行う『CNG(伽玛数据)』と『Perfect World』が共同で発表した。
中国ゲーム市場は2018年上半期は過去最低の市場成長率と言われているが、それでも10%程度の成長率を記録しており、日本と比べるとまだまだ成長を続けていると言える。
羽振りの良いイメージがある中国ゲーム会社の給料事情はどうなっているのか?今回発表されたレポートから紐解いていきたい。
中国で一番給与水準が高い都市は?
同レポートでは2018年9月の中国全国のゲーム業界従事者の給与水準の統計を発表している。
これによると、上海と北京のゲーム会社の給与水準が一番高く、次いで杭州、深セン、蘇州、広州となっている。
これら6都市のゲーム会社の平均給与は16万円(1万元)を大きく超えている。また、注目すべきは杭州が深センを抜いてゲーム業界従事者数でTop3に入った点だ。
ゲーム業界の平均給料は?
次に中国全国のゲーム業界従事者の平均給与の統計があるので紹介したい。こちらも2018年9月を基準としている。
これを見ると約4割の業界従事者が月16万円(1万元)以上の給料をもらっていることが分かる。これは上海や北京など大都市以外の地方都市も含めた平均月収なので、相対的に額面が引き下がっている。
但し、給与水準が高いというイメージのあるゲーム業界もこうしてみると、思ったほど高くない、というのが実際のところだ。
2次元ゲームのプログラマが一番人気!
世界規模の大企業であるテンセントから中国の地方の中小企業までを押し並べた平均値でだけでは実態は把握しづらいと思う。
2次元ゲームに絞った各職種の給与水準も公開されているので見てみたい。
一番給与水準が高かったのはプログラマで約37万6000円。プランナーとデザイナーはおよそ22万円前後、運営職はもう少し低く17~18万円程度となっている。
キャリア10年選手の給与水準は?
ゲームジャンルの給与水準の違いを上に紹介したが、業界歴の長短による給与水準の違いも紹介したい。
【業界歴による給与水準の違い】
1年未満:13万円前後
1年~3年未満:17万円前後
3年~5年未満:24万円前後
5年~10年未満:30万円前後
10年以上:33万円前後
業界歴による給与水準の違いは上記のようになっており、業界歴3~5年くらいが一番給料が上がるタイミングで転職に適していると考えられている。
また、各業界歴毎の従事者数の割合は以下の様になっている。
【業界歴毎の従事者数の割合】
1年未満:10.5%
1年~3年未満:30%
3年~5年未満:23.3%
5年~10年未満:5.4%
10年以上:0.1%
無制限:25.7%
給与水準は感覚値よりも低い?
ここまで読んでいただいた方の中には、『思っていたよりも給料が低い』と思われた方も多いのではないかと思う。
筆者もそう感じているが、その要因は以下にあるのではないかと思う。
・当レポートにはインセンティブ給は含まれていない可能性がある。
・大都市、地方都市、大手企業、中小企業など振れ幅が大きい。
このレポートは定期的に公開されているので、また最新情報が届き次第、ゲーム大陸でも紹介していく予定だ。
前回のレポートはこちら!
—–
引用:http://www.gamelook.com.cn/2018/10/342280
公式ツイッター:@Game__Tairiku
Facebook:https://www.facebook.com/GameTairiku/