中国ゲーム市場で最も売れているスマホゲームと言えば、テンセントが開発・運営を行う『王者栄耀』だ。その『王者栄耀』に中国ゲーム業界史上最も厳格な実名制が導入されたので紹介したい。
中国ゲーム業界史上最も厳格な実名制とは?
テンセントは予てより、未成年者に対するゲームへの過度なのめり込み(ゲーム中毒)に対する制限措置をとってきた。
その一環として、今年9月には金融系や政府系のサービスに用いられる、より精度の高い公安局のデータを用いた個人認証を“新規ユーザー“に対して実施していた。
今回導入された実名制は、この公安局データによる個人認証の対象範囲を新規ユーザーだけではなく、“既存ユーザーにも強制的“に適用させたかたちとなる。
10月25日から開始されたこの公安局データによる個人認証は、現在は北京、天津、南京、秦皇島、三亜、考感、鉄岭、周口、涼山イ族自治州の8箇所のユーザーに及んでいる。
同時に未成年者が複数のアカウントを使い分ける『複垢』も一掃するため、未成年者の実名情報は1アカウントまでしか登録できないようになっている。
これら制限措置の効果は?
2017年にテンセントが『王者栄耀』のゲーム中毒対策を講じてからいくつかの効果が出てきているという。
以下にその主だった実績を紹介する。
【テンセントのゲーム中毒対策の実績】
・2018年7月までに878万の未成年者のアカウントが『成長守護プラットフォーム』に紐づけられた。また、紐づけ後は平均プレイ時間が25%減少、課金額も最高で37%減少した。
・2018年6月を基準に、『王者栄耀』の未成年ユーザーの一日あたりの平均オンライン接続時間は2017年のピーク時と比較して55%減少した。
今後の展開は?
テンセントは今後、他のゲームにもこの公安局データによる実名制を導入する予定があることを発表した。
最近の中国政府やメディアの論調も『如何に未成年者のゲーム中毒を防ぐか?』に収れんされつつある。
長引く中国ゲーム配信の規制解除の鍵はこれら『未成年者のゲーム中毒対策』ではないかとの見方が中国ゲーム業界内で強くなってきている。
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引用:http://www.youxituoluo.com/516814.html
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