広告計測ツールを提供する『App Growing』は中国版TikTok『抖音』の2020年Q1の広告出稿状況に関するレポートを公開した。
『抖音』はDAU4億突破と前年同期の2.5億から60%の増加と依然として高い成長率を示している。
日本市場における『TikTok』などの動画媒体への広告出稿の参考として中国版TikTok『抖音』のゲーム動画広告のトレンドを以下に紹介したい。
『抖音(TikTok)』のユーザー属性は?
中国でも人気の『抖音(TikTok)』のユーザー属性は以下の通り。
■『抖音(TikTok)』のユーザー属性
DAU:4億超
男女比:男性52% / 女性48%
年齢層:35歳以下が61%
都市別:一級、二級都市39%(2018年7月は50%超)
『抖音(TikTok)』プラットフォームへの業界別広告出稿量の分布は以下の通り。
出所:AppGrowing
『抖音(TikTok)』への広告出稿はゲーム系が一番多く20%~35%超を占めており、次いで美容系、カルチャー系、教育、アパレル系となっている。
ゲームの動画広告はキャラ推し、実写お笑い、ゲーム推し
中国『抖音(TikTok)』の広告クリエイティブのトレンドをおさえることは、日本市場における『TikTok』などの動画媒体への広告出稿の参考になるだろう。
『AppGrowing』がまとめた、2020年Q1の『抖音(TikTok)』のゲーム広告のトレンドは以下の通りだ。
■スタイリッシュ系
立ち絵などゲームグラフィック推し
① 精緻なキャラクタ+『抖音(TikTok)』人気楽曲
キャラクタアップと人気楽曲を組み合わせ、ゲーム画面の美しさとキャラクタの豊富さを強調
(NetEase『陰陽師』の動画広告)
② ストーリー導入+推しキャラ
『抖音(TikTok)』の約半数を占める女性ユーザーをターゲットにしたクリエイティブ。ゲームの人気キャラクタのストーリー導入部に爽やかなBGMをあてる事が多い。
(NetEase『陰陽師』の動画広告)
■実写お笑い系
高確率、無課金などを強調
① ユーザー対ゲーム会社社長
ユーザーが『課金でステージクリアできるようにしてくれ』とゲーム会社社長に直談判するが、社長はそれを聞き入れず『ゲームは完全無課金だ』と主張。世にあふれる課金ゲームの逆を付いたクリエイティブ。
(Ohayoo『ヒーローズコンバット』動画広告)
② コスプレイヤー起用
カードRPG系のスマホゲームに多い。女性コスプレイヤー扮するゲームキャラクタにドッキリを仕掛けられるなどストーリー仕立てになっている。
(37Games『斗罗大陆』の動画広告)
■ゲーム解説系
ストーリー、戦略性を強調
動画広告の冒頭に引きの強い言葉を用いて視聴させ、その後徐々にゲームの解説に移行する。NetEaseの『夢幻西遊』『大三国志』などでみられる。
(NetEase『大三国志』の動画広告)
競争が激しく人口の多い中国市場では各社が様々な手を尽くしてユーザーを獲得しようとしている。そんな中国の広告市場に関しても折りに触れ紹介していきたい。
関連情報
『App Growing』レポート:こちら
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