中国音数協遊戯工委(GPC)とデータ分析を行うIDCは2020年Q1(1~3月)の中国ゲーム市場のレポート『2020年第一季度中国游戏产业报告』を発表した。
同レポートによると、2020年Q1の中国ゲーム市場は爆発的な伸びを見せ、実質売上高は約1兆1712億円、内スマホゲームが全体の約76%にあたる約8859億円の売上を上げたとしている。
2020年Q1中国ゲーム市場売上は約1兆1712億円
2020年Q1の中国ゲーム市場の実質売上高は約1兆1712億円(732.01億元)、2019年Q4の約9354億円(584.6億元)から約2359億円(147.43億元)売上を伸ばし、前期比で25.22%増加となった。
出所:『2020年第一季度中国游戏产业报告』
単位:億元
ユーザー数は2019年から成長速度が鈍化しており、2019年Q4の6.52億人から200万人増の6.54億人とほぼ横ばいとなっている。
出所:『2020年第一季度中国游戏产业报告』
同レポートによると、2020年Q1の中国ゲーム市場売上約1兆1712億円の約85%にあたる約9976億円(623.5億元)が中国ゲーム会社の自社開発ゲームとなっているとしており、前期から一気に30%近い売上増となっている。
出所:『2020年第一季度中国游戏产业报告』
スマホゲームは拡大、PCクラサバは縮小
2020年Q1の中国ゲーム市場のセグメント毎の売上比率は以下の通り。
【2020年Q1 中国ゲーム市場規模比率】
■スマホゲーム:75.64%
■PCクラサバ:19.6%
■ブラウザ:2.82%
■AR/VR:1.07%
■クラウド:0.48%
■スタンドアローン:0.2%
■家庭用:0.2%
出所:『2020年第一季度中国游戏产业报告』
Q1はスマホゲームが急速に売上を伸ばし約8859億円(553.7億元)とゲーム市場全体の約76%を占めた。ただ、PCクライアント・サーバー型は約2296億円(143.5億元)で約20%、ブラウザゲームは約330億円(20.63億元)で約3%と市場規模は縮小傾向にある。
以下グラフはスマホゲーム市場の売上推移。前期は増加率がマイナス1.43%であったが、Q1は38%近い増加率を示している。
出所:『2020年第一季度中国游戏产业报告』
また、同レポートでは2020年Q1のスマホゲーム売上Top100タイトルをジャンル毎にまとめている。
【中国スマホゲーム売上Top100ジャンル内訳】
RPG:48作
SLG:13作
カジュアルゲーム:9作
カード系:8作
シュミレーション:5作
多人数競技系:4作
シューター・スポーツ:3作
その他:7作
女性向け、2次元、eSportsは拡大傾向
以下に同レポート内にある、女性向け、2次元、eSportsの市場規模を紹介したい。
女性向け市場
2020年Q1の女性向けゲーム市場売上は前期比で50%近い増加の約3078億円(192.4億元)と過去最高となった。
女性向けゲームのユーザー規模も前期比で17%増加と拡大しており、前年同期の2.9億人から3.57億人となった。
出所:『2020年第一季度中国游戏产业报告』
2次元
2020年Q1の2次元ゲーム市場売上は前期比で40%近い増加の約1219億円(76.2億元)となった。
2次元ゲームのユーザー規模は前期比で約13%増加し1.31億人と過去最高の増加率となった。
出所:『2020年第一季度中国游戏产业报告』
■eSportsゲーム
2020年Q1のeSportゲーム市場売上は前期比で約67%増加の約6256億円(391.02億元)となった。これは主にeSportsにセグメントされるスマホゲームの売上増加によるところが大きい。
eSportsにセグメントされるスマホゲームの売上規模は2019年Q1の約2118億円(132.4億元)から約4990億円(311.9億元)と大きく売上を伸ばしている。
出所:『2020年第一季度中国游戏产业报告』
関連情報
『2020年第一季度中国游戏产业报告』:こちら
【保存版】2019年中国スマホゲーム市場規模:こちら
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