『日本ファルコム(Falcom)』が中国ゲーム大手『Changyou(暢游)』と中国展開を進める『英雄伝説 星の軌跡』が中国政府のゲーム配信許認可『版号』審査を通過した旨は先日お伝えした通りだ。
『エクストリーム』が中国ゲーム運営会社『紫龍』に『ラングリッサー』をライセンスし、中国で大ヒットを記録した後、日本でもサービスを始め好調な滑り出しを見せている。
この様な成功を日本ファルコムの『英雄伝説 星の軌跡』にも期待する方は多いのではないだろうか。中国側のパートナーである『Changyou』の2018年通期決算が公開されているので以下に紹介したい。
『Changyou』とは?
先ずは『Changyou』の会社概要を見てみよう。
『Changyou』は中国IT大手『Sohu(搜狐)』のゲーム部門がスピンアウトして2007年に独立したゲーム会社で、前身である『Sohu』のゲーム部門は02年からゲーム事業を行っている中国有数の老舗企業だ。
NASDAQ市場へは2009年4月に上場を果たしており、自社開発した金庸氏の人気武侠小説『天龍八部』が大ヒットを記録するなど、PCオンラインゲーム時代からMMORPGの開発・運営に強みを持っている。
(『天龍八部』のスマホ版)
『天龍八部』は2010年に『Changyou』がPCオンラインゲームとして開発・運営を行い大ヒットした。
2017年には『Changyou』が開発、『テンセント』が運営を担当するかたちでスマホ版をリリースし、約9ヶ月に渡りApp StoreのゲームカテゴリでセールスランキングTop10圏を維持するなど、PC版と同じ様に大ヒットを記録した。
(『天龍八部』スマホ版のバトル動画)
『Changyou』2018年の業績は?
『Changyou』が2019年2月1日に発表した、会計監査前の2018年決算発表は以下の通りだ。
同社の2018年の業績は売上高は前年比16.3%減少の534億円(4.857億ドル)、売上総利益は21.9%減少の357億円(3.249億ドル)となっている。
ゲーム事業売上の全体に占める割合は対2017年比で77%から80%へと若干の増加となっており、ゲーム事業売上の下げ幅も全体の約16%に比べ約13%と小さくなっている。
減収減益の要因は、PCオンラインゲームやスマートフォン向けゲームの長期運営に伴い、ゲームサイクルが減衰期に入り、アクティブユーザーが減少傾向にあるためとしている。
日本ファルコムと進める『英雄伝説 星の軌跡』が同社売上回復の切り札となるのか。今後の展開に期待したい。
関連情報
『Changyou』2018年度決算報告書:http://ir.changyou.com/2018%20CYOU%2020F_Final.pdf
『英雄伝説 星の軌跡』予約ページ:https://game.bilibili.com/xzgjsy/yuyue/#p1
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