中国国内上場企業であり『Steam』中国版の展開も発表している『Perfect World(完美世界)』が2019年上半期の決算発表を行ったので紹介したい。
同社は中国ゲーム市場の2強『テンセント』と『NetEase』に次ぐ三番手群として、『盛趣(元盛大)』『FunPlus』を有する『世紀華通』や『SNK』の親会社の『三七互娯』としのぎを削る老舗のゲームパブリッシャーだ。
2019年上半期『Perfect World』の業績は?
『Perfect World』の2019年上半期の業績は以下の通りだ。
『Perfect World』の2019年上半期売上高は約585億円(60.71億元)で前年同期比で0.3%の減少、株主に帰属する純利益は約163億円(10.2億元)、前年同期比で30.5%増と減収増益となっている。
ゲーム事業の売上内訳を見てみるとスマホゲームがゲーム事業売上全体の約6割の約270億円、PCクライアントサーバー型が3割強の約158億円を占め、スマホゲームへの偏重が大半を占める中国ゲーム会社にあってバランスの取れた売上構成となっている。
(『云梦四时歌』)
同社の主力タイトルは『テンセント』がパブリッシングを行う自社IP『完美世界』のスマホゲームやPCクラサバ型の『DOTA2』中国版などが挙げられる。
『完美世界』スマホ版はリリース後20日以上中国のApp StoreセールスランキングでTop1を獲得するなど同社の売上に大きく貢献した。
他にも妖怪をモチーフにした3Dターン制カードバトルの『云梦四时歌』などもヒットを記録している。
安定した売上を持続している『Perfect World』ではあるが、『テンセント』『NetEase』に次ぐ3番手群としては『三七』や『世紀華通』の上半期売上高が900億円超であったことを考えると差をつけられたと言えるだろう。
今後同社が『Steam』など他社とは異なる事業展開で再び3番手群の争いに戻ってくるのか動向に注目したい。
関連情報
『Perfect World』決算報告資料:http://static.cninfo.com.cn/finalpage/2019-08-10/1206511200.PDF
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