明けましておめでとうございます。いつもゲーム大陸をご覧いただきありがとうございます。2022年も引き続き、ご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。
2022年の年初に際し、簡単な2021年の振り返りと2022年の予測を以下にご紹介したいと思います。
2021年中国ゲームの日本展開は?
2021年の中国ゲームの日本展開は、miHoYoの『原神』、37Gamesの『パズル&サバイバル』がロングヒットとなるなど、2020年に続き多ジャンル化が進み日本市場で定着した1年となりました。
また、再現が難しいとされるゲームビジネスにおいて、日本展開後発組であるテンセントが『白夜極光』で、Aligameが『三國志 真戦』でヒットを記録し、日本市場でも結果を出した点は流石と言えると思います。
(三國志 真戦』は長谷川博己氏をイメージキャラクターに起用し、大規模プロモーションを展開した)
2021年中国ゲーム市場は?
2021年の中国ゲーム市場は2020年に続き、18歳未満の平日ログイン禁止など政府の規制が厳しさを増し、中国でのゲーム配信許認可『版号』は2021年7月22日付けの交付を最後に5ヶ月以上新規交付が停止しています。
2018年に行われた『版号』審査プロセス見直しに伴う新規交付停止は約9ヶ月に及んでおり、今回の『版号』規制もまだ続くと見られています。
また、ゲーム系動画配信大手『Douyu』と『HUYA』の合併を進めていたテンセントが、中国政府により独禁法に違反するとして合併禁止の決定を下されるなど、政府の介入がより多く取り沙汰される一年となりました。
そんな中、テンセント、NetEaseが既存タイトルの継続的なヒットに加え、テンセントは『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』、NetEaseは『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』と言ったビッグIPの新作をヒットさせるなど、厳しいビジネス環境においても尚、売上を増加させている点は、中国市場の規模の大きさを改めて実感させられました。
(『陰陽師』のZenStudioが開発を担当。一時中国セルランTop1となるなど大ヒットを記録した)
2022年の中国ゲームは?
2022年は『原神』が切り開いた、全世界、マルチプラットフォーム同時展開を前提とした、ハイリスク・ハイリターンモデルを追従したタイトルが出てくることが予想されます。
また、2021年はPC、コンソール向けのNetEase『NARAKA』がヒットしたように、PC、コンソール向けの本格派ゲームもより多く出てくるのではないかと思います。
海外展開においては、『版号』規制を受けて繁体字圏をファーストローンチ市場として、その後日本市場への展開など、中国市場を経由しないタイトルも出てくることになると思います。中国市場で多くの市場データを得るというメリットはあるものの、ゲーム性が最新のものでは無くなるというデメリットがあった、中国ゲームの海外市場展開に変化が起こるか注目したいところです。
資本政策に関しても、2021年はByteDanceによる『放置少女』のC4games買収など大きな動きが数多くみられましたが、2022年もテンセント、NetEase、ByteDance、bilibiliを中心に各社積極的な動きが見られると思います。
(21年7月に『リトルビッグプラネット』開発元『SUMO』がテンセントの全株式取得提案に合意した)
『ゲーム大陸』は2022年も『日中ゲーム業界の情報格差を『0』に!』をモットーに日々皆様の役に立つ情報を発信していく所存でおります。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
当記事まとめ
■まとめ
・中国ゲームが多ジャンルで定着
・テンセント、アリババの日本後発組が日本でヒット
・中国ゲームの規制厳格化。版号規制は継続
・中国市場ではテンセント、NetEaseの2強が好調
・中国ゲーム開発はハイリスク・ハイリターンモデルに突入
・中国企業のM&Aも積極的に
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