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【中国ゲーム市場】ByteDance 日本IPでテンセント・NetEase等に挑戦!

中国ゲーム市場動向

『NARUTO』や『聖闘士星矢』と言った日本IPのスマホゲーム開発を行う中国上場企業『Kaiser(凯撒文化)』は『ByteDance』傘下の『Ohayoo』アカウントでゲーム配信を行う『朝夕光年』と自社ゲームの独占配信権を含む10年間の戦略的業務提携を締結したと発表した。

これまでに、ByteDanceはハイパーカジュアルゲームで成功を収めており、コアゲーム領域への展開も積極化させていた。

『Kaiser(凯撒文化)』とは

『Kaiser(凯撒文化)』はこれまで『聖闘士星矢:重生』『新三國志』と言った日本IPを用いたスマホゲームのヒット作を開発しており、他にも『NARUTO』『HUNTERxHUNTER』『フェアリーテイル』と言った大型IPの開発も手掛けている。


(『聖闘士星矢:重生』)

Kaiser(凯撒文化)』の決算資料によると、2019年度の売上高は約128億円で、ゲーム事業・IPライセンス事業が全体売上の約95%を占めている。

■『Kaiser(凯撒文化)』業績
売上高:約128億円(前年比約8%増)
ゲーム事業売上:約86億円(前年比約29%増)
IPライセンス事業:約36億円(前年比約7%増)
ゲーム・IP事業が全体売上の約95%を占める
当期純利益:約33億円(前年比-25%)
*1元=16円で換算

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戦略的業務提携の中身は?

6月12日、『Kaiser(凯撒文化)』は『ByteDance』傘下で『Ohayoo』アカウントでゲーム配信を行う『北京朝夕光年信息技术有限公司』と戦略的業務提携を発表した。

■Kaiserと朝夕光年の戦略提携概要
・Kaiserが開発するスマホゲームを朝夕光年が全世界で配信を行う
・朝夕光年は配信優位性を活かし、Kaiserのゲーム開発に適切なアドバイスを与える
・Kaiserは朝夕光年に定期的にスマホゲームを提供し、独占契約の締結または協議を行う
・朝夕光年またはその関連会社はKaiserに指定するアプリの開発を委託することができる
・両社でゲームの新技術、新業態開拓を行う。(投資、ゲームエンジン開発、クラウドゲーム、AIなど含む)
・本戦略的提携期間は10年間とする

簡単にまとめると今回の提携は、中国ゲーム市場のハイパーカジュアルゲーム領域で一定のシェアを獲得した『ByteDance』がコアゲーム市場にも事業領域を広げており、日本の大型IPを有する『Kaiser』に目をつけ、同社のスマホゲームの独占配信権を含む戦略的業務提携を結んだと言える。

テンセントとNetEaseによる寡占化が久しい中国ゲーム市場において、アリババやByteDanceと言ったIT大手がどこまでそのシェアを奪えるか?は今年の中国ゲーム市場のホットトピックの一つだ。

膨大な広告ネットワークを有する自社の強みを活かし、ハイパーカジュアルゲーム領域で足場を築いたByteDanceのゲーム事業が、このままコアゲーム領域でも成功するか、今後の動向に要注目だ。

当記事のまとめ

■まとめ
ByteDanceがコアゲーム配信を強化
NARUTOなど日本IPを持つKaiserと独占契約
契約期間は10年

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関連情報

Kaiser2019年度決算資料:こちら
Kaiser戦略的提携発表資料:こちら

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Facebookhttps://www.facebook.com/GameTairiku/

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