全世界の⽣活者理解、またモバイル戦略の⾼度化に役⽴つモバイル市場データと分析プラットフォームを提供する『App Annie』から中国iOSの売上、ダウンロードの月間ランキングTop30のデータを提供して貰った。
同社の統計と共に5月の中国ゲーム市場を振り返りたい。
2020年5月中国iOS売上Top30
2020年5月の中国iOSゲームカテゴリの月間売上Top30は以下の通り。
■2020年5月 中国iOSゲームカテゴリ売上Top30
出所:AppAnnie
2020年5月の中国App Storeゲームカテゴリのセールスランキング上位5タイトルに変化はなく、テンセントの『王者栄耀』『和平精英』、Aligameの『三国志・戦略版』、NetEaseの『夢幻西遊』、Lilith Gamesの『AFKアリーナ』となっている。
また6位以降も長期運営タイトルが大半を占めており、直近5ヶ月以内にリリースされたのは、Top18のbilibiliの『プリコネR(公主链接Re:Dive)』、Top24のテンセントの中国アニメIPスマホゲーム『一人之下』、Top30のYOOZOOの『山海鏡花』の3タイトルのみとなっている。
この状況は先月も同じで、先月は新作としてTop30入りしたのは『プリコネR(公主连结Re:Dive)』だけであった。
現状この上位タイトルの固定化に変化が起こりそうな外的要因はなく、当面はこのまま長期運営タイトルが上位を寡占することになりそうだ。
2020年5月中国iOSダウンロードTop30
2020年5月の中国iOSゲームカテゴリの月間ダウンロードTop30は以下の通り。
■2020年5月 中国iOSゲームカテゴリ売上Top30
出所:App Annie
2020年5月のダウンロードランキングTop1はテンセント『王者栄耀』、Top2は『和平精英』と、セールスランキングとダウンロードランキングで1位2位を独占、Top3も同じくテンセントの『一人之下』と同社の圧倒的な強さが際立っている。
ハイパーカジュアルゲームはTop30中13タイトルと先月の18タイトルから数を減らしている。日本勢としては『芸者東京』の『充電パズルゲーム – リチャージプリーズ』がTop8と奮闘している。
2020年5月中国ゲーム市場トピック
■規制関連
中国の国会に相当する全人代でゲーム関連の提言が行われた。民法草案にはゲームアイテムの資産化が記載された。
他にはテンセントがUnityと提携し、熱中防止システム開発ツールの提供を発表した(関連記事)。
■新作情報
5月20日にNetEaseは一挙27タイトルのオンライン新作発表会を開催。自社IP、海外IP、中国IP、オリジナル、JRPG、2次元、女性向け、擬人化、本格アクションと正に全方位展開のラインナップを発表した。
また、『三国志・戦略版』の大ヒットでゲーム領域への再進出に成功したアリババは次の一手としてストラテジーカードバトル『三国志幻想大陸』のβテストを開始した。(テストレビュー記事はこちら)
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■中国市場
中国ハイパーカジュアルゲーム市場ではテンセント広告が協業モデルでデベロッパーを全面バックアップ。今後この協業モデルを拡大させハイパーカジュアルゲーム領域に展開すると見られている。
また、ハイパーカジュアルゲーム領域で先行するByteDanceは自社の成功事例を紹介(関連記事)、コアゲーム領域では積極的な広告出稿を行った『プリコネR』のマーケティング手法が話題となった(関連記事)。
他には、テンセント、bilibiliなどの大手漫画配信サイトで『ONE PIECE』『銀魂』が有料化(関連記事)、中国スマホ端末シェアの市場統計(関連記事)など。
■決算
決算関連では中国上場企業決算まとめ(関連記事)を紹介、テンセント、NetEaseは共に好決算となった。
■インタビュー
5月はアークナイツプロデューサーとYostar創業者インタビュー2本を掲載した。
【インタビュー】『アークナイツ』プロデューサーが語るIP化、中国2次元ユーザーとは?
【インタビュー】Yostar創業者 会社の為に家を売る!アークナイツ開発元出資の経緯は?
■2020年5月のまとめ
Q1の好決算に合わせ、テンセントのマーベラス出資のニュースとNetEaseの新作発表で中国2強の存在感がより際立った。中国政府の規制は整備が整い、抜け道が少なくなってきているが、版号が毎月100タイトル前後に付与されるペースに変わりはない。
ハイパーカジュアルゲーム領域ではByteDanceとテンセントが競い、コアゲーム領域ではテンセント、NetEaseのシェアをアリババが新作で奪おうとしている。『プリコネR』のヒットの様に、2次元ユーザー向けゲームはその特性からテンセントがリーチしきれておらず、女性向けと合わせて非テンセント系としてチャンスの多い市場となっている。
海外市場に目を向けると『魔剣伝説』が日本市場でヒットしたことにより、これまで敬遠されてきたフルオートMMO+中国的なマーケティング手法で日本に進出するゲームが増えそうだ。(『魔剣伝説』のマーケ手法はこちら)
当記事のまとめ
■まとめ
・中国スマホゲーム上位タイトルの固定化が激しい
・芸者東京の『充電パズルゲーム』がDLランキングTop10入り
・テンセント、NetEaseの2強にByteDanceとアリババが挑む
・日本進出する中国ゲームはまだ増える
関連情報
App Annie:https://www.appannie.com/jp/
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